社長ブログ

株式会社アイネット

2021/07/09 16:58

みなさん、こんにちは!

 

今日は社内読書会『事業をエンジニアリングする技術者たち』第一回目について書きます。実はアイネットで技術者向けの書籍の読書会を開くのは初めてなので、試行錯誤も含まれた形のレポートになります。なのでうまくいった点もいかなかった点もどんどん書いていこうと思います。


この本は株式会社VOYAGE GROUPの各サービスを作っている中の人のインタビューを和田卓人さんが行い、編集した本で、プロダクトの立ち上がり方や時代に合わせたチームの変遷などについて知ることができる本です。これから弊社も事業をエンジニアリングしていける技術者を育てて行きたいと思っているので初回の読書会に選ばせていただきました。

 

読書会の進め方には輪読形式や写経形式などいろいろありますが、今回は各自あらかじめ一章を読んできてzoomでオンライン越しに語り合うといった形です。アジェンダはこんな感じでHackMDというツールにマークアップ形式で書いておき、当日はこれに発言を書き足していく感じで議事録を取りました。

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あと、この本の特徴としてところどころに和田さんが挿入されている付箋型コメントが私たちの業界を象徴するようなコメントであふれていたので、これをmiroというコミュニケーションツールで共有して進めていきました。ちなみにmiroは私が最近一人ブレストで使いだしたツールですが、複数人でシェアすることができます(こういうツールをいろいろ試してみるのも今回の読書会の目的です)。

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アジェンダとして、まず「ざっくりした感想」、次に付箋型コメントを見ながら「業務で経験したエピソードを語ろう」、そして最後に「これから自分の作業に活かしていくことを語ろう」という順番でした。

 

今回の第一章はfluctという広告配信サービスのお話です。2010年からオンプレで開発が始まったのですが、途中でいろいろな試行錯誤がありクラウドの活用に踏み切っていくところの当時の状況などがかなり詳細に語られています。その中でインパクトがあったのは、管理画面というかなり巨大化して手を入れるのがどんどんきつくなっていった機能を、サービスを続行しつつかなりの腕力でリファクタリングしていった経緯ですね。

 

で、このあたりを受けて、「エンジニアの中でも腕力が強い人」というのがチームの存亡を握っていたりすることについて、私たちは今後、単に腕力のある人に依存しない在り方がどうなのか、について話が盛り上がりました。

 

また、私が個人的に気になったフレーズは「ついカッとなってパッチを投げまくっていた」という部分で、この本の文脈では「カッとなる」は技術的負債を放っておけずにゴリゴリとやっつけていったあたりのエピソードで出てきた言葉ですが、「腹を立ててカッとなる」というよりは状況的に「やりたい・やらなきゃ・やるべき」みたいな感情が高まって行動に移っていく瞬間の強い感情のことですね。技術者ならとても分かる感じと思います。

 

まあ、私もこの読書会も「カッとなって始めた」部分はありますし、たとえば「そろそろあれをどうにかしたい」というものについて「そろそろ採用の筆記試験にカッとなりたい」とか「新人研修の内容にもカッとなりたいね」とか「カッとなり過ぎるとやることが増え過ぎてしまうので抑える必要もある」みたいな使い方をして盛り上がってました。

 

あと、「最初はよかれと思って導入したものがアンチパターンになる」みたいなのも話題が膨らみましたね。これも技術者あるあるではないでしょうか。


で、最後に今後の自分の作業にどう活かしていけるか、について話をしたのですが、
・滅多にない作業を腕力がある人がやりがちだけど、一緒にやっていく
・「今更人に訊けない〇〇」、みたいなのを勉強会でやっていきたい
・Slackの流量を増やしたい

みたいなことを口々に言い合ってお開きとなりました。

やって良かった点は、個人的には最近は集中して本が読めないので読書会のためにHackMDに内容を要約していく作業ができたこと。結果、事業のエンジニアリングが自分ごとのように深く捉えることができました。

 

あ。で、ですね、読書会の議事録は社内のBackLogに載ってます>アイネットのみんな~。でもBackLogを見に行かないよね、っていう人のために社長ブログでダイジェストとしてこれを書きました。実は昨日の読書会は参加者が私含めて3人だったので、今年中には5人に増やすためにプロモーション頑張ろうという話になってます。

2021/03/26 17:29

みなさん、こんにちは!

今日は最近読んで役に立った本の紹介をします。

 

植木理恵さんの『本当にわかる心理学』という本です。

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もともとこの本に興味を持ったのは、とあるウェブで読んだ記事で紹介されていたのがきっかけです。脳神経外科医の菅原道仁さんというかたの著書の刊行イベントでの対話が収録されていたのですが、その時に会場から質問を受け付けるコーナーで「職場の部下の人がテンパってなかなか同じことを教えても覚えてくれなくて、どうしたらいいでしょう」っていう質問に、この著書からの引用で「アメとムチ」じゃなくて「アメと無視」という考え方について紹介されていたんですね。

 

菅原さん曰く、たぶん、この部下の人が雑な対応のままなのは間違った成功体験、こうやっていても仕事が成功するという体験を得て実際に会社が回っているから変わらないのだろうと。で、大事なのは、叱るのではなく無視する。よくできたら、「よくできたね」と言えばいいのだけど、できなかったときは「叱る」ことよりも無視するのがいい、と。

 

イベントの中で菅原医師は「われわれ男性は呑んで帰って、小言を言われても忘れてしまうことが多い。だけど無視されるのが一番怖い。次から気を付けようとなる」という例で言ってたわけですが、なるほど、そういう考え方って面白いなあと思って興味を惹かれたので早速この本を読んでみたわけです。

 

この心理学の本は47の事象について掲載されていて、一つの事象について4ページで説明されています。ひとつひとつの事象の心理学的説明は完結で分かり易いので気軽に読めて、仕事で悩んだときに「そういえばこの本だとどのケースに当てはまるだろう」と逆引き的に拾い読みすることが多いです。

 

いくつか挙げてみますと、
・人をやる気にさせるにはどうすればよいのか?
・記憶の達人はどうやって覚えているのか?
・偽りの記憶はどうやって作り出されるのか?
・高学歴の人は仕事ができる?できない?
・どれくらいの難易度なら人は意欲を感じるのか?
・頑張ってもうまくいかない原因はどこなのか?
・メンタルヘルスを保つ自己暗示のひけつとは?
といった感じです。

 

たとえば、採用の時に使えるのは上記ですと「高学歴の人は仕事ができる?できない?」という項目を引いたりします。それから、最近部下の人を面談していて多いのがテレワークなどで自律神経が乱れているせいか眠れないという訴えで、それには「メンタルヘルスを保つ自己暗示のひけつとは?」を引きます。この項目では自律神経訓練法が紹介されていて、リラックスのための自己暗示について知ることができます。

 

あと、組織運営上役に立つ考え方だなと思ったのは「セクハラしやすいのはどんなタイプ?」という項目で、この章で役に立ったのは、「一般に人間は、権限を強く与えられると、自分の持つ信念や意見を過信するようになる。そういう状況下においては、ステレオタイプ(このケースでは「女性は性的対象である」というステレオタイプ)にもとづく判断に、とても正当性があると思い込んでしまうのだろう。」という箇所です。

 

特に私のように会社の代表になると普段から反対意見を言われることことが少なく、また小さい会社ですので特定の役割を誰かひとりが独占し易くなる。そうなると考えに間違いが生じてしまうことがあると思っているので、会社運営上の大事なタスクは二人以上が関わるように調整することにしています。

 

傍らにおいてたまにパラパラとめくって気になる項目があればそこだけ読み込んだりするのですが、何かしらその時々の自分の悩みに気付けて、私にとってはとても役に立つ本です。
 

2020/12/04 11:03

みなさん、こんにちは!


寒くなってきましたね~。ところで勉強してますか?してるよね?勉強会出たら、「がんばろー」って思うよね。


私も挫折を繰り返しつつ、飽くなきチャレンジを繰り返しています。そこで今回おススメはちょっと話題になっているこの本『独学大全』です。

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あらゆる古今東西の独学にまつわる手法がこの一冊にまとまっています。キャッチコピーは「絶対に『学ぶ』ことをあきらめたくない人のための55の技法」です。もちろん、学び方もそうですが、挫折常連者のために第一部では「時間を確保する」「継続する」ことの技法もたっぷりと紹介されています。


たとえば継続の技法のひとつに「コミットメントレター」というものの紹介があります。やるべき事項を紙に書き出して繰り返し会う人に渡したり、SNSに投稿したりするというものです。人に約束すると強く動機づけされるという心理を利用したものですね。他人に監視してもらうと継続できる一つの例としては、私のこのブログがあります。週にできれば一回、忙しいときでも月に一~二回の更新を続けられるのは、ここを更新すると会社のSlackに通知され、さらに取引先の人からの反応があるからです。しばらく時間が空くと「書かなきゃな」というプレッシャーが自分の中から湧きおこり、そわそわしてきます。


そもそも勉強をなぜ続けたいかという問いについては、個々人の動機について今一度振り返ってみるのも大事ですね。私の場合、仕事上の理由もあるわけですが、意外と強い動機として、学生時代に学び残したことを学びなおしたいというものがあります。人って思春期のコンプレックスに一生とらわれるって言いますが、私はまさにそのタイプで、「あの頃はできなかったことが今できるかもしれない」というのはひとつのモチベーションになっています。

 

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とにかく分厚いので、好きな章からパラッと読むのもありですね。年末年始のお時間があるときに、あるいは読んで疲れたときの枕に(笑)、ご家庭に一冊いかがでしょうか。

2020/10/29 17:03

みなさん、こんにちは!


さっそくですが、このブログを読んでくださっている方の中で本を電子書籍ではなくて書店に足を運んで買っている人はどれくらいおられますか?私は以前は電子書籍が多かったのですが、最近は書店に足を運ぶことが増えました。理由はうまく言えないのですが、以前にご紹介した『遅いインターネット』に関連することでもあるのですが、電子書籍だと手元に来るのが早過ぎるので自律神経が疲れてしまうからというのがひとつあるかもしれません、以前なら、「欲しいと思ったらすぐ手に入る」「部屋に本を置かなくてすっきりする」などの理由で電子書籍もよく読んでいたのですが、セールや手軽さから電子書籍を購入していたのですが、電子書籍って奇妙に疲れるなと思ったのです。なんというか、手軽に手にしたものは、読み切らないまま放置し易くなるといいますか。あと、年を重ねるごとに読書そのものが雑になっている自分がいます。数をこなす感じになると言いますか。


なのでまず、本を買う基準として「最後まで大事に読み切れるかどうか」を考えながらじっくりと選んでいます。それから、読みかけの本がある場合は、途中で別の本に興味が湧いても手元の本を読み終わるまでは買わないようにしています。「遅いインターネット」ならぬ「遅い読書」を心がけています。一冊一冊の読書体験を大切に思えるようにしたくなっています。


昔は足しげく通っていたのに、電子書籍を読むようになって少し遠のいていた書店に足を運ぶと、「ああ。こんなにも本に触れたいと思って書店に集まっている人がいるのだな」となんとなくちょっと感動してしまいます。スポーツ公園に行くと「ああ。こんなにもスポーツに魅了された人が集まってるんだな」と思って毎回感動しちゃうんですが、ちょっとそれと似ていますね。


そんなわけでネットで流れてくる情報で脊髄反射的に書籍購入をするのではなくて、店舗で手に取って、最後まで責任を持って読み終えることを本と約束してから購入します。


書店のお楽しみはそれだけではありません。


たとえばレジ袋が廃止になってから、よく行く書店ではレジ脇で書店の袋のデザインのエコバッグを売っていました。その書店に行くときはこのエコバッグを持って買いに行こう、と思って、さっそく買いました。

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あるいは、レジ脇にある「ご自由にお取りください」の栞も大好きで、ときどき書店を覗いては店員さんにお声かけしてから栞をもらうようにしています。最近すごく良かったのは新潮文庫のクリア栞でした。

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世の中、リアル店舗が少しずつ減っている時代ですが、お店でしか出会えないものも多いので、こうやってときどき足を運んで本や本グッズの掘り出し物を見つけていきたいと思います。


ちなみに、先日ご紹介した『信長の原理』は大事に時間をかけて、最後は面白くて一気に読んでしまったので、そのまま同じ作者の『光秀の定理』に行きたいところでしたが、敢えて全然知らない作者の本を読みたいと思って予備知識無しで書店でいろんな本と対話した結果、『この世にたやすい仕事はない』という芥川賞作家・津村記久子さんの本を手に取りました。どんなお話なのでしょう。お仕事ファンタジーだそうです。どんなラストになるのか楽しみに、少しずつ読んでいます。

 

ふと思ったのですが、読後感想文もいいけれど、読前印象文を書くのってどうでしょう?その本を読むには何らかの気持ちがあってのことと思います。それをちゃんと読ませるように書くのって自分と向き合うことだと思いませんか?それ考えると、本を選ぶ理由が「ネットで話題だから」だけだとちょっとつまらないなっていう気もしますよね。

2020/10/21 13:45

みなさん、こんにちは!


今日は最近読んだ本で『しらふで生きる』が面白かったのでご紹介したいと思います。

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著者は作家・ミュージシャンの町田康さんで、4年前から一滴もお酒を呑んでいないとのこと。しかしながら、お酒をやめるという行為はご本人にとっても一筋縄にはいかないもので、膨大な言葉を並べて、「どうして酒をやめることにしたのか」について考察し、また断酒の後の自分の身に起こったさまざまな変化について書いてあります。しかしながらそこは作家なのでとにかく書いていることがかなり、いや相当面白いのです。


この本を読もうと思ったのは、そもそも私がこのところ一時期に比べてお酒を呑む量をかなり減らして、自分の変化を実感しているところだったので、私以外の人がどう飲酒と向き合っているのか知りたいと思ったからです。


が、いやいや、まいりました。私なぞと比べるのはおこがましいなと。
私自身は以前より、自宅で仕事で張り詰めた神経を解きほぐしリラックスするために一日2合程度の焼酎をお湯で割って呑むのが日課でした。ストレスが多い一日を終え、ようやく自分を解放する一人になれる時間。好きな本を読んだり、映像を見たりしながらのひと時はかけがえのないものでした。


そもそも私自身がお酒をやめようと思ったのは、父の介護の過程で起こった不眠症がきっかけでした。介護をしていたころは想像以上に精神がきつく、眠れない夜が続き、抗不安薬をもらって眠る日々でした。が、抗不安薬やお酒で寝ると、日中のパフォーマンスが著しく落ちてしまいます。なので両方やめることにしました。


でも意外とお酒をやめるのは簡単で、昨年末から始めたテニスが楽しくて、テニスのパフォーマンスを上げるためならお酒をやめるのはさほど苦ではなかったんです。なので、この本の著者の町田さんがお酒をやめるまでの逡巡を北海道から沖縄まで歩いて旅するようなものだとすれば、私はどこでもドアで一瞬でお酒のある世界からない世界に移動したような感じです。


もともとそう呑んでいたわけでなかったのですが、それでも私に関しては効果はてきめんで、睡眠の質も上がったし、体重もするっと一キロ落ちたし、なによりずっと通っていた整体で、それまでは自律神経が引っ張られるせいで肩がきゅーっと丸まっていて治療してもしても治らなかったのですが、辞めた直後から整体で「左右のゆがみがなくなってますね。肩もなだらかになってます」と言われました。


お酒が自律神経の失調に効くという話は整体師のかたも聞いたことがないとのことでしたが、私に関しては肩がすごく楽になって、自律神経の失調からくる全身の痛みが和らいだ感じです。


話を戻すと、町田さんの場合、とにかくやめてからの葛藤もかなりあって、何度も酒を買いに行こうとしてすんでのところまで行ったりもしているのですが、3ヶ月、半年と断酒期間を延ばして自信をつけていったようです。


なんにせよ、一人の人が長年続けていた習慣を断つとき、何を思っているのか。それは外から見れば一瞬ですが、本人の中ではたくさんの言葉が尽くされている、それを読むことができるのは面白いなあと思ったのです。